八卦掌水式門指導部です。 女性の方より様々な質問を受けますが、その中で意外と多い質問についてお答えします。チャン・ツィーさんが主演した映画「グランド・マスター」に関わる質問です。 「水式門の八卦掌では、あのように華麗に戦うのですか?」 あのように戦う、とお答えしたいのですが、初心のうちはあのような戦い方はしません(できません)。ワイヤーアクションも少なめのカンフー映画ですが、あのような戦い方は、近代格闘術八卦掌における変則ステップ戦となります。 主人公の対戦相手は、詠春拳と形意拳の達人の男性です。 劇中で、彼女はほとんど後ろに下がりません。ステップしがてらの後退だけであり、自ら後方は下がりながら撤退戦を打つことは一度もありません。身体の転身を活かして敵の攻撃を受け、その反動やついでの転身で、掌を様々な角度から打ち込んでいます。 女性護身術科詳細|http://nenkinkouza.com/defense/index.html 近代八卦掌は、転身とステップの連動により、出した手をそのまま下げず、身体の移動と螺旋勁によって敵の攻撃を流し、もしくは攻撃します。常に敵の面前にてその動作を行うため、敵の射程距離から逃れることなく、我の積極的な攻撃によって相手を倒すことを目指すのです。 この戦い方によると、敵の連弾を受けながらの攻防となるため、戦闘中に何発か喰らうことになります。これは、筋肉で身体を固めた者には考え得る戦い方ですが、女性にとっては現実的ではありません。打ち負けしてしまいます。 打たれないために相手の攻撃を受けないための防御技術を養い、打ち合い練習(組手・くみて)によって攻防時の感覚を養いつつ、筋トレもする。多くの護身術教室は、このようなカリキュラムを採ります。 これは、「弱者の強者化プログラム」であり、強者たる男性らと同じ土俵に立つことを前提としているものであり、いつまでたっても「相手次第」の域を抜け出せません。 「グランド・マスター」の主人公は、幼き日より、八卦掌の達人である父親の指導を受け、そのうえであのような戦い方をする、という設定があるのです。 女性が劇中の主人公の華麗な戦い方に魅せられ八卦掌もしくは護身に興味を持ち、あの戦い方をマスターするためには、その日から気の遠くなるような基礎練習と対人練習を積み重ねていく必要があります。 私自身も、代表・水野に、第一門弟として、そして子として長年指導を受けてきました。ちょうど主人公のように。しかしそうであっても、高校生くらいから、男性の力にはかなわないと感じるようになりました。大きな挫折でしたが、その分、昔日の転掌式八卦掌の説く術理の意味が分かったのです。 八卦掌水式門では、弱者を強者に変えるプログラムを一切採りません。強者になることを試みるならば、いつまでたっても力とぶつかる道を通らねばならないからです。 水野はそれを理解し、男性ではあるが、弱者が真に使うことができる体系から離れないため、筋トレをせず練習によってつく筋力(主に体幹筋)にとどめ、かつ体重による押し切り攻撃をさけるため、体重の低い状態を維持して、ずっと修行と指導を続けています。 世間の護身道場では、その道場の代表が従来から取り組んでいた、男性向け格闘技をベースにして護身術をアレンジしているため、どうしても強者養成のプログラムとなるのです。 水式門の八卦掌は、宦官や女官用に作られた「転掌」技術体系のままの八卦掌であり、アレンジをする必要もないままの、生粋の弱者専用囮(おとり)護衛術です。囮として一定時間生存し続け要人を護衛した、「一定時間生存するための護身術」をそのままに学習していくのです。 女性護身術科詳細|http://nenkinkouza.com/defense/index.html
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