中国拳法界では、発勁という言葉があまりにも有名である。 中国拳法の道場を開いていると、たまに発勁を習いたくて訪れる志望者がいる。悪いことではない。 しかし清朝末期頃成立当時の八卦掌(以下「清朝末式八卦掌」と呼ぶ)では、発勁は、身体を自在に移動させるために使う。 清朝末式八卦掌の発勁(発力)解説ぺージ|http://nenkinkouza.com/training/yuugekisen-haturyoku.html 清朝末式八卦掌は、生存第一主義である。生存は敵の力と抗しない方向へ「移動」することによってなされる。簡単に「移動」すると書いたが、自分の周りには、自分をよってたかって攻撃しようとする複数の敵がいて近寄ってくるのである。 常に、敵の居ない方向へ移動しなければならない。急速転身、スライドしながらのけん制攻撃移動、押し込まれた状態から身をひるがえして死地から脱出する・・・・これら生存のための行動を(無意識レベルで)瞬時に実行する際、身体をついてこさせるために、発勁を使うのである。 意念を込めて、一箇所に攻撃力を瞬間的に集中させて、強大な力で相手に深刻なダメージを与えて倒す。 ちまたの発勁は、ほとんどがこの意図を持っている。そして、このような技法を売りにして、各道場や各流派は、自身の強さをアピールし門弟を集めている。 しかし清朝末式八卦掌では、このような、中国拳法愛好家や修行志願者を魅了する「発勁」はしない。 生存第一であるから、「強大な力で打つために敵の近くにとどまる」という、命の危険を伴う行動を採らない。ハッキリと言っておく。 常に移動し続ける。常に移動している最中に、自在に自分の身体を操作するため、主に以下の3つの発勁法(水式門では、「発力法」と呼ぶ)を用いる。 ◆翻身発力(ほんしんはつりょく)・・・身をひるがえしての敵側面(死地)からの防御移動。振り向きざま攻撃をする際、勢(せい)を最大限に発揮し、ぶつけるように通り抜け攻撃をする。 ◆扣擺発力(こうはいはつりょく)・・・斜め後方スライド撤退戦を実行する際、キレのある後方スライドを実現する。後方から迫る敵に、一瞬背を向けて急速に移動先を変え、敵の追撃の思惑をずらす。 ◆遊歩発力(ゆうほはつりょく) ・・・斜め後方スライドで振り返った際に目の前に現れる敵に対し、スライドして側面を並走し斜め前方を背を向け通り抜けるために遊歩発力を使う。振り切る瞬間に穿掌にて急所を狙い撃つ。 まず我が身を守る。我が身を守るために、身体を自在に移動させる能力を身につけよ。自在に移動させるために、清朝末式八卦掌に伝わる、身体操作的「発勁」を会得せよ。 身体を発勁にてうまく操った結果、移動推進力が維持され、大きな力で移動打ち、通り抜け打ちができる。まず先に、身体操作が求められるのだ。 間もなく、4月21日である。清朝末式八卦掌に興味を持った将来の八卦掌の達人らは、その日、島尾海浜公園に来たれ。将来の達人らと、間もなく相まみえる。とても楽しみにしている。 北陸富山本科|http://nenkinkouza.com/baguazhang-class-toyama/index.html 北陸富山本科申込みぺージ|https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLScbvl4IP1QozOJV783DSodPpIJYzFrEpS9-BhVah5cIxiTjAw/viewform 清朝末式八卦掌の発勁(発力)解説ぺージ|http://nenkinkouza.com/training/yuugekisen-haturyoku.html 最低限の時間で仕上げる「清朝末式八卦掌」女性護身術|http://nenkinkouza.com/defense/woman-defense.html 遠隔地生部「護身術通信講座科」|http://nenkinkouza.com/tuushinkouza/tuushin-defense.html
発勁は、強打で人を破壊するのでなく、身体を操って... 富山 教室・スクール情報を見ている人は、こちらの記事も見ています。