清朝末期成立当時のままの八卦掌(以下「清朝末式八卦掌」)を理解するための好材料は、やはり「単換刀」である。そう言うには当然、確固たる理由がある。 八卦掌の中核技法として、サイト上で詳しく「大事だ、大事だ」と言って何度も説明している「斜め後方スライド撤退戦」の土台となる、「翻身旋」理と「刀裏背走」理を学ぶことができるからだ。 単換刀youtubeチャンネル動画|https://youtu.be/yii9IGQDA24 「翻身旋」理は、推磨式基本功にて説明しているから、おおよその想像はつくだろう。 では「刀裏背走」理について説明したい。 具体的に言えば、片刃の刀における刃の付いてない部分(刀背・刀裏)を、自身の背中に向けて移動する、ことである。 自分の背中に刀裏を向けて移動し続ければ、刃のついている方向が、常に敵に向けられることになる。 昔日の転掌(八卦掌の昔の名前)刀術は、このように前を見ながら自身の背中越しに刀を振って、勢いを落とさないで敵集団の外面を駆け抜けて生存をはかっていたのだ。 このように書くと、刀の背を自身の背に向け続けること、が重要だと思うかもしれないが、そうではない。 刀裏を自身の背中に向け続けて移動するには、刀を操る手の軌道を、身体軸から極力離さずに、身体にからめるようにしなければならない。その点が「刀裏背走」理のポイントなのである。 末節部分たる手を、身体軸に添わせることで、手を身体から伸ばしている時は効率よく身体転身と移動を可能とし、伸ばしていないときは、意識の中で効率の良い身体転身のいいイメージを持ちやすくする。 遊身大刀は、重たく、取り回しにくい長い棒を扱うための重要技法練習である。 遊身大刀を理解し、自在に長棒を扱うには、やはりこの両理が大事である。そして、「刀裏背走」理を最も意識して練習しやすいのは、この遊身大刀術練習なのである。 だから必ず、両理が理解し始めた頃、掌継人課程において、学ぶのである。 いきなり八母掌や老八掌の単換掌に取り組むより、単換刀でじっくり、両理を学び、後退スライドにつなげ、そのうえで単換掌(の術理)を徹底的に磨く。 「翻身旋」理と「刀裏背走」理を理解せずして、他の型、たとえば六十四掌や新換掌に取り組むなど問題外である。 いずれ公開したいが、「刀裏背走」理は技術的要素も多いため、対人指導が必須である。 代継門人レベルの練習蓄積量が必要である。 小手先の技法によらない、真の八卦掌を理解したい者は、単換刀を習いに、氷見に来てほしい。 北陸富山本科|http://nenkinkouza.com/baguazhang-class-toyama/index.html 最低限の時間で仕上げる「清朝末式八卦掌」女性護身術|http://nenkinkouza.com/defense/woman-defense.html 遠隔地生部「護身術通信講座科」|http://nenkinkouza.com/tuushinkouza/tuushin-defense.html
刀の背を我の背中に向け続け八卦掌を理解せよ|八卦... 富山 教室・スクール情報を見ている人は、こちらの記事も見ています。