背表紙カバーに擦れがあります。(写真③) 最終ページにシミがあります。(写真④) 40年以上前の発刊です。全体的にくすみがあります。 『夏草冬濤』 井上 靖:著 新潮文庫 昭和52年 14刷 縦:15cm 横:10.5cm 厚さ:2.8cm フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より 『夏草冬濤』は、井上靖の長編小説。産経新聞に1964年9月27日から1965年9月13日まで連載され、その後、新潮文庫などで出版された。 あらすじ 伊豆湯ケ島の小学校を卒業した洪作は、三島の伯母の家に下宿して沼津の中学に通うことになった。洪作は幼少期から軍医である父や家族と離れて育ち、どこかのんびりしたところのある自然児だった。やがて洪作は、不良じみた文学グループと交わるようになり、彼らの知恵や才気、放埒な行動に惹かれていく。 概要 井上の小説の中でのジャンルとしては、自伝的なものに属する。井上沼津中学校3 - 4年の頃がモデルとなっており、『しろばんば』(小学生時代)の次、『北の海』(高校受験浪人)の前である。『しろばんば』で登場する、三島の伯母、祖父文太、かみきの家の蘭子、れい子、母七重(会話のみ)が、再び登場する。 『あすなろ物語』との関係は、2節の「寒月がかかれば」と時期的に一致し、寺の娘雪枝(実名:幸子、夏草冬濤では郁子)が登場するなど共通点がある。 『しろばんば』では、小学校卒業までが記されているが、井上は、一浪後、名門浜松中学校に首席で入学する。その後、父の転勤に伴い、沼津中学校に転校し、三島の伯母(父の姉)の家から通う事になる。『夏草冬濤』は、その3年の夏からスタートするが、当初、秀才型だった洪作(井上)が、詩や文学を好む一見不良ぽい上級生に魅かれて行き、徐々に成績が落ちて行く過程が描かれている。 小説中に登場する沼津市下河原の日蓮宗妙覚寺(『夏草冬濤』では妙高寺)には石碑があり、井上の歌で、 思うどち 遊び惚けぬ そのかみの 香貫 我入道 港町 夏は夏草 冬は冬濤 がある。題名はそこから採ってきたものと思われる。 また、藤尾(実名:藤井)の詩、「カチリ」「石英の音」「秋」も記されているが、井上は後に、この詩を見せられた時に衝撃を受け、文学を志すきっかけとなった、と語っている。 ※複数の購入を検討いただける場合、配送料が変わる可能性がございます。お気軽にお問い合わせください。
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