背表紙カバーに破れがあります。(写真③) 表紙カバーに3mm程度の破れがあります。(写真④) 50年以上前の発刊です。全体的にくすみがあります。(写真④) 『知と愛』 ヘッセ:著 高橋健二:訳 新潮文庫 昭和45年 35刷 縦:15cm 横:10.5cm 厚さ:0.6cm 楽しき時の命は美わし。青春は美わし。そはもはや来たらず――。 「幼少年時代と故郷」、ヘッセの作品を貫く主題がかくも美しく描かれた2編。 何年ぶりかで家族の住む故郷に帰ってきた青年は、昔恋したことのある美しい少女に再会する。しかしその愛は実らず、その上、妹の友達への恋にも破れる。彼は孤独な、しかし清らかな思い出を胸に故郷を去って行く……。ふるさとを懐かしみながら放浪に心ひかれ、地道に生きようと願いながら浪漫的な憧れに駆られる青春の心を抒情性豊かに謳いあげた表題作。他に、「ラテン語学校生」。 本書収録「青春は美わし」より 夕食後、私は半時間、庭に水をやってすごした。ぬれて、よごれて、うちにはいって来ると、廊下で、半ば聞きおぼえのある少女の声が中で話しているのを耳にした。急いで私がハンケチで手をふいて、中にはいると、薄むらさきの着物を着、つばの広い麦わら帽子をかぶった、背の高い美しい少女がこしかけていた。彼女が立ちあがって、私をじっと見、手をさし出したとき、それは妹の友だちで、むかし私が恋したことのあるヘレーネ・クルツだということがわかった。 「まだぼくをおぼえていますか」と私は喜んで尋ねた。 ※配送をご希望の場合、配送料は180円です。 ※複数の購入を検討いただける場合、配送料が変わる可能性がございます。お気軽にお問い合わせください。
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