直径:約16cm 高さ:約9cm (素人採寸のため、多少の誤差はご容赦ください。) 青木木米―この名前にピンとくる方は、真の目利きに違いありません。彼は永楽保全、仁阿弥道八と共に「京焼の幕末三名人」と称され、その作品は現代においても国宝や重要文化財に指定されるほどの価値を持ちます。文人画にも精通し、その深い教養が作陶にも色濃く反映されています。 作陶時に火の具合を音で聞くため耳を痛め、晩年には聴力を失い「聾米(ろうべい)」と自称しました。聴覚を犠牲にしてまで追求したその情熱が、彼の作品に唯一無二の「魂」を宿らせています。伝統的な作風の中に、時に前衛的な片鱗を見せるのも木米の大きな特徴であり、現代においても多くの人々を魅了し続ける所以です。 今回出品するこの大井戸茶碗は、木米の作品の中でも特に「豪放」な魅力を凝縮した逸品です。 圧巻のスケールと存在感: 直径16cm、高さ9cmという、茶碗としては非常に大ぶりな堂々たる佇まい。手に取った瞬間の、ずっしりとした重みと存在感は、まさに「唯一無二」という言葉が相応しいでしょう。 豪快な刷毛目の景色: 茶碗内部に現れる刷毛目は、木米が生命を吹き込んだかのような力強さを感じさせます。この豪快な景色は、見る者を惹きつけ、飽きることのない鑑賞の喜びを与えてくれます。木米独自の感性が、伝統的な井戸型茶碗に新たな息吹を与えた証です。 伝統と革新の融合:伝統的な井戸茶碗のフォルムを踏襲しつつも、その圧倒的な大きさや表現力は、木米が持つ前衛的な精神の表れ。茶道具としてだけでなく、鑑賞するだけでも美術品としての価値を存分にお楽しみいただけます。 経年使用による風合いはございますが、ヒビや欠けなどの大きな損傷は一切ございません。 幕末頃に制作されたと思われる、茶碗に合う美しい仕覆が付属します。これもまた歴史を感じさせる貴重な品で、茶碗の価値を一層高めるものです。 青木木米の真作で、この状態と存在感を兼ね備えた茶碗は、市場に滅多に出回るものではありません。専門の骨董市場では、この数倍の価格で取引される可能性も十分にございます。メルカリという場所でこの価格は高額と感じられるかもしれませんが、これは決して「高い」のではなく作品が持つ本来の美術的・歴史的価値を鑑みた「適正な価格」です。真の美を解する方からのご連絡を心よりお待ちしております。
青木木米 大井戸茶碗(刷毛目)幕末 仕覆付き 千葉 中古あげます・譲りますを見ている人は、こちらの記事も見ています。