外国人労働者新時代 (ちくま新書 288) 井口泰/著 外国人労働者新時代 他に類を見ないほど急速に少子高齢化が進む日本は、労働力確保、社会保障制度の維持、地域社会の維持・運営といった重大な課題を抱えている。昨今、これらの問題解決のために、外国からの移民、外国人労働者の受け入れが議論されるようになってきた。本書は日本や世界の外国人労働者政策を振り返り、その現状を解説しながら、新しい時代を開くのにふさわしい外国人労働者政策のあり方を考察する。 日本経済の長期停滞への危機感を募らせる産業界は、外国人労働者受け入れの議論を積極的にリードしている。一方、政府は「専門的・技術的分野の外国人は可能な限り受け入れるが、いわゆる単純労働者の受け入れについては、慎重に検討する」という基本方針を取る。著者はこうした「二分法」的発想では限界があると指摘する。 さらに、途上国からの情報技術(IT)労働者や介護労働者受け入れについても疑問を投げかける。国外で形成された人材を一方的に取り込むのではなく、日本のあらゆる組織や機関でアジアを中心とする人材を開発していき、その一部に環流してもらうなど、国際的な人材移動・人材開発のビジョンを立てるべきだと説く。
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