粗大ゴミの料金とは？行政サービス・不用品回収業者の料金を紹介
2021年10月28日粗大ゴミの処分方法にはいくつかあり、主に自治体の行政サービスを利用するものと不用品回収業者に依頼するものがあります。本記事では、行政サービスと不用品回収業者の粗大ゴミの処分料金について解説し、あわせて無料で処分する方法も紹介します。
粗大ゴミとは
粗大ゴミの定義
まずは、粗大ゴミの定義をみていきましょう。
粗大ゴミとは一般に、不要になった家具などの比較的大きなものを指しており、主には不燃性のものである場合が多いですが、その定義は自治体によって異なります。
これは、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」によって「市町村が分別して収集するものとした一般廃棄物の種類及び分別の区分等を定めた一般廃棄物の処理計画を定めること」と定められているためです。自治体が一般廃棄物の処理計画を定め、分別のルールを決めているのです。
参考：廃棄物の処理及び清掃に関する法律（環境省）
例えば、世田谷区では「一辺の長さが30cmを超えるもの」を粗大ゴミと定義しています。福岡市の場合は、粗大ゴミの定義を「指定袋に入らない大きさのもの」としています。
世田谷区では粗大ゴミになるものが、福岡市では粗大ゴミにならない場合もあるということです。
参考：粗大ゴミの出し方（世田谷区）
参考：粗大ゴミの出し方（福岡市）
その他にも、5つの自治体を例に粗大ごみの定義を確認してみましょう。
・杉並区：家庭から出る家具・家庭用品などのうち、最大辺がおおむね30センチメートルを超えるもので、220センチメートル以内のもの
・江東区：一辺の長さが、おおむね30センチ以上の大きなごみ
・大田区：家庭から出る一辺の長さがおおむね30cmを超える家具、寝具、電気製品などの大型ごみ
・練馬区：おおむね30センチメートル角以上のもので、耐久消費財を中心とした大型ごみ
・板橋区：最大辺がおおむね30cm以上のもので、ご家庭で使っていた耐久消費財を中心とした大型のごみ
自治体ごとに微妙に異なるルールがゆえに、トラブルになるケースもあり得るでしょう。そのため、行政サービスを利用して処分するものが粗大ゴミに該当するかどうかは、お住まいの地域のホームページなどで確認するようにしましょう。
参考：粗大ごみの出し方・申し込み方法（杉並区）
参考：粗大ゴミの出し方（江東区）
参考：粗大ゴミ（大田区）
参考：粗大ゴミ（有料・申込制）・料金検索（練馬区）
参考：粗大ごみ（収集・持込みともに申込制／有料）（板橋区）
粗大ゴミで回収できないもの
不燃性のゴミであっても粗大ゴミとして回収できない品目があります。エアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機は、行政サービスで回収することができません。これらは、家電リサイクル法に基づいて、家電メーカーなどが回収することになっているためです。回収後に解体され、レアメタルやプラスチックなどの素材ごとに分類され、資源として再利用されます。
その他には、ピアノや消化器といった適正な処分が困難なもの、廃油・農薬など有害性・危険性のあるもの、著しく悪臭を発するものがあります。なお、行政サービスを利用して処分できる粗大ゴミは、家庭ゴミに限られているため事業用の物品も処分できません。これらを押さえたうえで、料金についてみていきましょう。
粗大ゴミを行政サービスで処分する際の料金
お住いの地域で粗大ゴミを処分する際には、粗大ゴミ受付センターへの事前申し込みが必要で、ほとんどの地域で有料となっています。また、処分にかかる料金は自治体により違いがあり、さらに粗大ゴミの種類によっても変動するので注意が必要です。ここでは、行政サービスを利用して粗大ゴミを処分する際の料金について解説します。
粗大ゴミの処分には粗大ごみ処理券が必要
粗大ゴミを処分する際には、一般ゴミとは違って「粗大ゴミ処理券」を購入する必要があり、金額が違う複数の券が用意されています。なお、処理券の種類は自治体ごとに違います。例えば、世田谷区はA券200円とB券300円の2種類ですが、北九州市では300円、500円、700円、1,000円の4種類となっています。
参考：有料粗大ごみ処理券について（世田谷区）
参考：粗大ごみ・引越ごみ（北九州市）
一例として、世田谷区で粗大ゴミを処分した際にかかる料金と処理券の枚数をご紹介します。複数の粗大ゴミを処分する場合でも、1つずつに処理券を貼るので料金と処理券の金額に間違いがないようにしましょう。金額が不足していると回収してくれません。
・布団400円：A券2枚
・自転車1,200円：B券4枚
・食器棚2,000円：A券10枚
・ソファ800円：A券4枚
参考：世田谷区粗大ごみ受付センター（世田谷区）
粗大ゴミ処理券の購入方法と注意点
処理券は、「有料ゴミ処理券取扱所」の標識のあるお店やスーパー、コンビニなどでも購入することが可能です。ただし、お住まいの地域と購入先の店舗が同一の地域内で購入しなければいけません。処理券のデザインが自治体ごとに違うので、購入の際に地域を確認しましょう。
また、処理券を購入すると、使わなかったからといっても返品ができません。そのため、必ず粗大ゴミ受付センターに事前申し込みをし、処理手数料が決まったら、その金額に合わせてこれらを組み合わせて購入しましょう。
家電リサイクル法対象品はリサイクル料が必要
家電リサイクル対象品であるエアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機を処分するためには、リサイクル料金と収集・運搬費用を支払う必要があります。リサイクル料金は製造メーカーによって異なるので、処分の際にはメーカー名を確認しておきましょう。
家電リサイクル券とは、テレビなどの特定家庭用機器を国が定める方法でリサイクルする際に必要な券です。正式なリサイクルを行ったことを証明する重要な役割があります。また、家電リサイクル券はリサイクル料金を支払うことで受け取ることができます。
リサイクル料の支払い方法
家電販売店に引取りを依頼する際に支払う方法と、指定場所へ直接持ち込む場合に郵便局で家電リサイクル券センターへ振り込む方法の2種類があります。郵便局に家電リサイクル券用紙がありますから、振込みは必ず窓口で行い、振込後に家電リサイクル券、日附印が押印された振替払込受付証明書を受け取ります。
家電リサイクル法対象品のリサイクル料金の目安
リサイクル料金は、メーカーや家電のサイズによって異なります。テレビの画面サイズは、テレビの裏側または画面の端に表記された形名と受信機型サイズの数値で確認することができます。冷蔵庫の内容積は、冷蔵庫の扉を開けた内側に貼ってあるシールの「全定格内容積」の数値が表しています。
なお、リサイクル料金の目安は以下の通りになります。
| 家電の種類 | リサイクル料金 |
| エアコン（室外機も含む） | 990円～2,000円（税込）～ |
| テレビ（ブラウン管、液晶、プラズマ） | ●ブラウン管式テレビの場合15型以下：1,320～3,100円（税込）～16型以上：2,420～3,700円（税込）～●液晶・プラズマ式テレビ16型以上：2,970円（税込）～15型以下：1,870円（税込）～ |
| 冷蔵庫・冷凍庫 | 171L以上：4,730円（税込）～170L以下：3,740円（税込）～ |
| 洗濯機・衣類乾燥機 | 2,530円～3,300円（税込）～ |
参考：家電リサイクル券システム リサイクル料金一覧2021年4月版（家電リサイクルセンター）
粗大ゴミを不用品回収業者に依頼して処分する際の料金
不用品回収業者に粗大ゴミの処分を依頼すると、どうしても気になるのが料金です。行政サービスで処分するよりも高額になるイメージがあるからです。ここでは、粗大ゴミを不用品回収業者で処分する際の料金について説明していきます。
料金に幅がある
不用品回収業者の料金は、一般的に人件費・車両費・処分費用の3つの費用で成り立っています。これら以外に、オプション料が設定されることもあります。オプション料とは、作業員の追加や階段を利用する際などの費用です。料金設定には、一定の基準があるわけではないので、業者によってさまざまなプランがあり、料金にも幅がるのです。
無料の回収業者もあるが……
業者といえば高額なイメージがあるなかで、無料回収をアナウンスする業者がいます。このような場合、回収は無料でも積み込み料は別料金ということがあるようです。粗大ゴミの回収を無料にして、何かしらの手段で利益を上げようとするでしょう。業者に依頼した場合において、無料回収や格安回収をうたって高額なオプション費用を請求されるトラブルに見舞われることもあるので、注意が必要です。
相見積もりをとって比較することが大切
業者によって必要コストが違うので、事前に見積もりを3社程度からとるようにしましょう。見積もり書は、回収料金（品目ごとの料金設定やパックプラン）の詳細が分かることが重要です。また、回収料金以外に必要な料金にはどのようなものがあるのか、追加料金の内容などが明記されているかを確認しましょう。料金設定が曖昧で、一見して分かりにくいようなら避けるべきでしょう。
【裏ワザ】粗大ゴミの処分料金を無料にする方法も？
粗大ゴミの処分を考えるとき、まだ十分に使えるものであれば、捨てるのはもったいないと思うことはないでしょうか。自分にとっては粗大ゴミと考えるものであっても、必要としている人が見つかれば、無料で処分できます。
ここでは、粗大ゴミの処分料金を無料にする方法として、「ジモティー」の活用方法を紹介します。
ジモティーを活用して必要な人に譲る方法も
ジモティーは、株式会社ジモティーが運営する「地元の掲示板」サイトです。特に人気なのが「売ります・あげます」のカテゴリーで、日本全国地域ごとの不用品の譲渡・売買情報を掲載しています。地元の有益情報を掲載していることから、各自治体など多くの人から支持されているのです。
おすすめしたい理由①：手数料がかからない
多くの場合、個人取引で売買するサイトでは、売り上げに対して販売手数料がかかります。ジモティーは、出品者と購入者が直接会って現金の受け渡しをすると、売買成約時の手数料がかかりません。登録料も無料ですから、商品の売上金はすべて受け取ることが可能です。
おすすめしたい理由②：家の近くで買い手を探せる
ジモティーは地域を限定しているので、家の近くで買い手を探すことができます。家の近くの買い手であれば、梱包や発送の手間がかかりません。商品のサイズや形状によって、梱包は面倒な作業ですし、発送のための労力も負担になってしまいます。なるべく負担にならない取引きをできるのがジモティーの魅力です。
おすすめしたい理由③：運搬や送料が無料になることも
家の近くの買い手を探すことで、運搬や送料のコストが軽減できます。遠方であれば、発送方法やコスト面から無料あるいは格安価格で売買すること自体が難しくなります。買い手が引取りに来てくれるなど、直接会って受け渡しができると運搬や送料が不要になるのです。
最後に
以上のように、自分にとっては不要品と考えているアイテムでも、それを必要としている人に売却するという方法もあります。それにあたっては、ジモティーの利用が便利ですので、ぜひチェックしてみてください。
手数料は無料であるだけでなく、本来はお金を払って処分するものが、売却できるといった事例が多くある点が大変魅力的です。
