「ただ好きで、ただ尽くしていただけだった」 梅澤梨花、50歳手前の専業主婦。家庭に不満があったわけでもなく、地味に真面目に生きてきた女性。彼女がほんの気まぐれで始めた銀行パートの仕事が、全ての運命を狂わせていく。 ある日、若く無邪気な大学生・光太との出会いが、梨花の心に空いた穴を埋めるように入り込む。自分の存在を肯定してくれる光太に、梨花はのめり込み、彼のために金を使い始める。最初は自分の貯金、やがては銀行の金へ——。 彼のため、愛のため。そう信じていた。 しかし彼女の「尽くす愛」は徐々に肥大化し、理性を蝕み、社会の枠組みを超えていく。愛が歪み、金に溺れ、自らの信用と人生を破壊していく梨花。 気づいたときには、もう戻れないところまで来ていた。 それは、「愛」と「虚無」の間で崩れていった一人の女性の崩壊の物語。 ✔️ 読了後、軽く表紙の使用感あり(写真参照) ✔️ ページ折れ・書き込みなし #紙の月 #角田光代 #文庫本 #小説 #読書好きと繋がりたい #ジモティー出品 #本好きな人と繋がりたい #女性作家 #人間ドラマ #本棚整理
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