大樹はゆっくりと下の階へと降りた。物音の源を探すためだ。彼の足元を照らすスマホの光が、暗い店内で一際目立っていた。物音が聞こえたのは、家電コーナーだった。突如、彼の目の前に、美しいOL風の女性が現れた。名札には「由紀」と書かれていた。「こんばんは、迷子になったのですか?」由紀は穏やかな声で尋ねた。「いえ、寝過ごしてしまいまして…。あなたは?」大樹は疑惑を抱きながらも尋ねた。「私は由紀。このホームセンターにはよく来るの。あなたがいなくなったら寂しいから、助けてあげるわ。」その瞬間、ひょっこりと現れた三毛猫が由紀の足元で鳴いた。「この子は?」大樹が尋ねると、由紀は微笑んで答えた。「彼女はこの店の住人よ。ねえ、案内してくれる?」三毛猫は鳴いて応え、先に進むような仕草をした。由紀と大樹は猫についていった。「こちらのエレベーターを使いましょう。最上階に何か見せたいものがあるの。」由紀はエレベーターの前で停まり、ボタンを押した。「最上階に何が?」大樹が疑問に思いながら尋ねると、由紀は笑って言った。「それはお楽しみ。ただ、その前に、この店で起きている異変について知っておいた方がいいわ。」エレベーターの扉が開き、三人(一匹)は乗り込んだ。扉が閉まると、由紀は話し始めた。「このホームセンター、実は呪われているんです。夜になると、物が動いたり、人が消えたりすることがある。」大樹は急に冷たいものを背中で感じた。「それって、今夜も何か起きるってことですか?」由紀は微笑みながら、深い瞳で大樹を見つめた。「それはあなた次第よ。」エレベーターが最上階に到達すると、三毛猫は先に駆け出し、由紀と大樹は猫に続いてエレベーターを出た。「さあ、こちらへ。」由紀の言葉に導かれ、大樹は彼女と共に暗闇に消えていった。(続く)注意:これはフィクションであり、登場する人物、団体、場所、出来事はすべて架空です。
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良い 退会済みユーザー
この度はありがとうございました。また機会があればよろしくお願いします。
良い たーぼう
スムーズにやり取りができました。お土産までいただき感謝しております。ありが...
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