SuGaちゃん日記♪2021年2月22日コンビニ前にしゃがんで、から揚げ棒をつまみながら新聞を眺める私に、太陽の恵みはサンサンと体中に降り注ぐ月曜日の昼下がり。気温はすでに20度を超えている。「これじゃあ桜咲いちゃうなあ」あくびまじりにつぶやく。仕事が途切れて2週間くらいたつだろうか。そろそろ暇だなあなんて思いはじめていた所だった。なんとなく視界には、自転車の脇にウバックをおいて一服しているおっさんが目に入っていた。「これだっ!」ピンっときた。そして妄想が始まる。3人のウーバー配達人が休憩している目の前を自転車にまたがった私が颯爽と駆け抜ける。彼らの一人が叫ぶ「奴が来たっ!ああこれで桜区のランチは根こそぎもっていかれる……」彼の表情に悲壮感が広がる。そう、私は伝説になるのだっ! ウーバーイーツの星となる!!早速家に帰って自転車をひっぱりだした。まずは試し乗りだ!なにしろ3年は乗っていない。軽く自転車にまたごうとするもおもうように足があがらない。「あれっ?」今度は「えいやっ」と勢いよく右足を振り上げる。ブレーキを握っていない自転車はその勢いで前に進みだす。左の軸足は、進む自転車をケンケンをしながら追いかけ、中途半端にぶち上げた右足は軸足について行くべくひらひらと平泳ぎのようにエアーキック、その反動で自転車はさらに加速する。「あーらよっとっとっとっとォ」歌舞伎役者のように片足ケンケン前進を披露するも通りの角で立ち話をしているおばさんは、2人そろって怪訝そうに事の成り行きを冷たい視線で見つめている。「まずいぞ!」私は片方のブレーキを握り込んだ。前輪はロックがかかり後輪がカチ上がってジャックナイフ。そして左ふくらはぎはツッた。奇跡的に転倒を免れ事なきをえた私は、ふくらはぎの回復を待って仕切り直し。ようやく自転車にまたぎ、そしてこぎ出すことができた。「どんまいオレ。」気持ちを切り替えペダルを踏み込む足に力が入る。「よーし!しょっぱなから飛ばしてくゼっ!」10分後膝痛の為リタイア。私の伝説は始まる前に終わった。夢、幻のごとし。
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