映画製作において、ビジュアルイメージを形作るのに欠かせない美術監督や衣裳デザイナー。彼らが生み出す、色彩豊かで緻密なセット・衣裳デザインは、作品のリアリティに深みを与え、観客を映画という虚構世界の中に引きこむための、最も重要な要素のひとつであると言えます。東宝を中心に、映画の衣裳デザイン・衣裳考証に携わった柳生悦子氏は、時代劇から現代劇、さらにはSF映画まで、幅広いジャンルにわたる衣裳デザインを手掛けています。柳生氏は1950年代当時、それまで重視されていなかった衣裳デザインの重要性にいち早く気づき、ボタンの位置ひとつにも神経を行きわたらせた、きわめてロジカルな設計のもとに衣裳をデザインしていったのです。また、映画監督・成瀬巳喜男氏の製作チーム「成瀬組」で美術監督をつとめた中古智氏は、戦前から戦後にかけて、会社経営や映画製作の手法が変化する中で、経済的な制約を抱えながらも、ストーリーや場面の展開に合わせた、役者の魅力を最大限に引き出す濃やかなセットデザインで、東宝映画の黄金期を支えました。同じく、美術監督の植田寛氏も、映画監督・稲垣浩のもとで、「映画」という総合芸術の中における「美術」の役割を、様々な角度から冷静に分析し、客観的視点にたって映画製作に向き合いました。今回の常設展示では、日本映画の黄金時代から円熟期にかけての映画作りを支えた3人の美術監督・衣裳デザイナーの功績を、当館収蔵の衣裳デザイン画、セットデザイン画、スチール写真など約200点の資料とともにご紹介し、映画の魅力を分かりやすく伝える映画ポスターを、当館コレクションの中から厳選して展示いたします。~9月25日(日)10:00~18:00まで開催しています。会場: 世田谷文学館最寄り駅: 芦花公園申し込み方法: お問い合わせ 世田谷文学館 03-5374-9111参加費用: 一般200円 高大生150円 小中生100円
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