2年前、新しい職場に移りちょうど半年がたった頃本屋に立ち寄った。仕事が終わり、なんでもない一日になる予定だった。どこにも寄る気もなんてさらさらなく、ただいつも横を通りすぎていた一軒の本屋。この日はなんだか寄りたい気分。普段ではありえないのに。早く家に帰りたくて仕方がないのに。仕事終わり疲れたからだを早く休めたいのに。猛烈に本屋に寄りたいこの気持ち。無視できなかった。寄ろう!駐車場に入り、ハンドルを切りバックで車を停める。ミラーに映る夕日が眩しい。エンジンを切り、車を降り、ドアを閉め、店内に向けて歩き出す。「いらっしゃいませ。」店員さんが本の検品をしながら軽く会釈をしてくれた。僕もそれに応える。早速雑誌コーナーへ。そう、いつもなら雑誌を見る。大好きなファッション誌だ。洋服が好きで好きで今までに何冊読んだかまったくわからない、見当もつかないほど読んだファッション試。だけど、この日はなにかが違う。いつも読む『LEON』なぜかその日は置いていない。仕方なく、ただなんとなく小説コーナーに立ち寄った。そう、ただなんとなく。ただ、、なんとなく。そのなんとなくが僕の人生を変えてくれた。原田マハさんに出会った。
※問い合わせは会員登録とログイン必須です
コメントは公開されます。
短いコメントはご覧になった他のユーザー様が不快に感じることがあります。
登録した条件で投稿があった場合、メールでお知らせします。
利用規約 をご確認の上、登録をお願いします。