登道烈山 宅間守三枚の便箋の遺書 池田小乱入二十三人殺傷事件
19,800円
港区 麻布十番
登道烈山 宅間守三枚の便箋の遺書
池田小乱入二十三人殺傷事件
2017年3月20日 初版 第一刷発行
B6(182×128㎜)
462ぺ―ジ
著者 登道烈山
発行者 登道烈山
発行所 ナンバ―ワン出版社
【著者略歴】
佐賀バスジャック事件 悪魔の晩餐十七歳の凶行で、当時国内最大刊行部数を誇っていた新風舎の、第20回新風舎出版賞今一歩の、第三次最終候補に選出される。
新潟少女九年二か月監禁事件真相はこれだで、第一回碧天文芸賞今一歩の第三次最終候補に選出される。
【内容に関して】
宅間守が池田小えと乱入し、二十三人を殺傷した未曾有の大事件です。登道烈山が事件史上初めてこれまで謎に包まれ闇にと葬られた、池田小乱入事件の真相にと迫ったものです。
この事件に関して真相に迫り本格的に扱っものは、みな無です。
これはドキュメンタリータッチの小説です。
一審判決の折「最後に一言、言わせろや」とばかりに、宅間は三枚便箋を掲げながら、裁判官にと直訴をします。
しかしこれが認められず、法廷から摘まみ出されるという、屈辱をもらいこうむることとなる。
これ以降宅間は、この三枚の便箋を真相ともども口を閉ざしてしまう。
ならば宅間が口を開かぬ限り、三枚の便箋ともども事件の真相は、闇の中えと封じ込められてしまう。
それは人生を投げ出したというよりも、明日死を待つ身にとって、それどころではなかった。
この一審での判決で、宅間は控訴を取り下げてしまいます。
つまり一審で死刑が確定してしまう。
これは明らかにと宅間の遺書だつたのです。
はたしてそこに何が書かれていたのか。
そこで文通を通じて死刑廃止論者でクリスチャンの、最後に獄中結婚をする、五番目の妻Y子出会う。
それは宅間にとって最後を託せる相手だった。
ここで宅間はY子の最後の奇跡にとかける。
宅間は実にと、生涯五度の結婚をすることになります。
打算に取らわれることの無いY子にと、心を許すこととなります。
それまでがんとして口外しなかった三枚の便箋の内容を、告げることとなります。
その便箋の内容こそ、これまで闇にと封印された池田小乱入事件の真相、動機背景というものが、語られていたのだった。
このように最後の妻Y子との交流を通して、三枚の便箋に書かれた内容を突き詰め、事件そのものの本質、真相を解明していくものです。
そして前科11犯これまでの人生、作病のかぎりをつくし、医学界を司法を煙に巻き、愚弄しつくしてきた宅間は、まさか自らが死刑になるとは、それこそ露ほども思っていなかった。
死の恐怖におののく宅間は、このままダラダラと執行を長引かせ、ダメージをあたえ、いやがらせなどするな。六ヶ月以内に執行せねば、訴訟を起こす。とまで言わしめる。
死刑制度を容認するのは、国民の八十パ-セントにのぼります。
しかし宅間がそうだったように、ほとんどの国民は闇から闇えと葬られる、死刑の実態など知るべくもない。
知らずして容認する。これはなんとも恐ろしいことです。
裁判員制度の今日、死刑制度の根幹を問うものでもあります。
闇にと葬られた池田小乱入事件、これを世にと伝えることこそ急務と認識する次第です。
09/22