自然楽器は、構造がシンプルになればなるほど一音一音の表現力が増していきます。 その代表といえるのが、中国の二胡とモンゴルの馬頭琴。 どちらもバイオリンやチェロと同じ擦弦楽器の仲間ですが、大きく違うところは、バイオリンやチェロが指板に弦を押さえつけた状態で発音させるのに対し、二胡や馬頭琴は、指板は無く、弦への指の接触のみで発音させるところです。更に弦を押す力の入れ具合でも音程や音色が変化するので、コントロールは難しいが、よりプリミティブで哀愁ある深い音色を出せるところが魅力です。 リサイクルカービング(*)の延長として、二胡もどきの擦弦楽器を3種類作ってみました。 ボディは一升枡です。 裏板にトーンホールを開けました。穴の面積を狭めて、ちょうど良い響き具合を得ています。 スタンドは、楽器に合わせて少し端正なデザインにしました。 竿の先端は、少しネジネジ。 その他の部品は、ホームセンターで簡単に手に入れられる木材や友人にいただいた端材、更には川から拾ってきた流木などを使用しています。棹の先端に作者の個性を表現してみました。 ちなみに、弦はエレキギター用のライトゲージの1,2弦でも大丈夫でしたが、やはりバイオリン用の方が、より繊細な音が出ました。 弓は馬の尾毛ではなく、釣り用のテグスをたばねて使用しています。そのままでは音が出ませんが、(バイオリン用の)松脂をこすりつければ音がでます。弦と弓の間の微妙な摩擦係数の違いで、音が出たり出なかったりします。 ナットを埋め込み、ネジで弓の張力をコントロール出来るようにしています。 サイズ(楽器本体):175mm×730mm×100mm *:リサイクルカービングとは、 「捨てられてしまった端材や流木などを利用して芸術的且つ人間に役に立つものを創造すること」と定義した造語です。 取りに来て頂ける方にお譲りします。
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