パナソニックの加湿器は「気化式」で統一されています。気化式には、かなりの加湿力を持ちつつも低コストという魅力があります。 この「FE-KXP07」も、「強」モードでの加湿量が700ml/h、30分限定の「お急ぎ」モードでは800ml/hとなっていて、一般家庭で使用する分には十分なパワーがあります。 それでいて消費電力はというと、「お急ぎ」でも18Wにしかならないのです。 加湿器がスチーム式の場合、こうはいきません。 スチーム式加湿器の殿堂入りシリーズとも言える、象印の「EE-RM50」の場合、最大加湿量は480ml/hですが、消費電力は加湿時でも410Wにもなります。スチームを出すまでの湯沸かし時となると、消費電力は985Wとなっており、当たり前といえば当たり前なのですが、ストーブと同等レベルの電力が必要なのです。消費電力で見た場合、気化式の加湿器からすれば、スチーム式の加湿器など全く相手になりません。 その代わり、気化式の加湿器の場合、衛生面への配慮が多少多く必要となります。 その点、この「FE-KXP07」は、加湿トレーがフラットに近い形状となっており、水タンクも手首まで入る広口タイプとなっているので、お手入れがしやすいように配慮されていると言えるでしょう。 また、それだけに頼ってしまうことは禁物だと思いますが、搭載されている自家製イオン兵器「ナノイー」を使って、フィルター部分に「ナノイー」を充満させることで、フィルターを清潔に保ちやすいようにする機能も備えています。さらに、使用時間を計って一定の期間となると、フィルターのお手入れを促すランプも付いているので、お手入れ忘れを防げそうな安心感があります。 衛生面をクリアすることが出来れば、この「FE-KXP07」の使い勝手は良好です。 湿度60%前後を目標にして自動運転が出来るほか、60〜65%の高めの湿度を目標とする「のど・肌モード」、就寝時用に運転音を抑える「おやすみモード」もあり、タイマーやランプの減灯モードなど、加湿器に付いていて欲しい機能はだいたい網羅しています。 気化式加湿器の構造上、若干冷風となって吹き出される風が苦手だったり、室温に影響されないスチーム式の強制的な加湿力がどうしても必要な場合を除くと、この「FE-KXP07」があれば、大抵の場合は事足りるのではないかという感じはあります。
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